2000.8.11〜13
「コ」58号作戦
オレは東京に戦いに行く
さて、今年もやってきたあのアレなイベント。例年なら1日前に上京してあちこち見てまわり、翌日、翌々日は有明という基本的に「全行程が遊び」パターンなのだが、今回はちょっと違う。
まず初日に今やっている仕事の打ち合わせに先方の事務所へ行ってきたこと、そしてコミケのほうも2日ともサークル参加。かつ、3日目の自前スペースはアホほど搬入しているので売れても売れなくても地獄。よーするに、遊びに行くは言いにくく、友人知人には(コミケを知らない人間には特に)東京に戦いに行くといってある。今回ばかりはいつもの粗食では身体が持たないだろうということで取れる食事はきちんと取り、コンビニがあればチューブ入りゼリーなどでドーピングしまくり(これが意外なほど効く。疲れが抜けたり力が出るわけではないが、もうひとふんばりが効くようになる)。風呂ではぬるめのお湯で脚をマッサージし、万全の体制で望んだ(とか言うわりに毎晩呑みに行ってたような)。今回の作戦全行程を通じて足の筋肉痛は一度として起こさなかった。睡眠が5時間程度と不足気味なのはどうしようもないが…
アキバ午前の部
始発の新幹線に乗って上京、9時前には東京に到着し、秋葉原へと向かう…といっても、こんな時間から店が開くのを待つわけではなく、そこが先方の事務所の最寄駅だからだ。駅前のファーストフードで軽い朝食を取り、その後先方の事務所で打ち合わせ。初めに聞いていた話から、よりクオリティアップを迫られているそうだが、正直な話時間が無い。本当に大丈夫なのかな〜。
涼しいヒートアイランド
その後有明へ向かう。例年なら死ぬほど暑い会場だが、今年は暑いには暑いが苦しくなるほどではない。日陰に入れば暑いというほどではない。頭文字D関係をすろ〜んと物色しギャグものを数冊GET…ってそれでも絶対「男同士で仲良し」が必ずある。やっぱりこのジャンルではウチは申し込みは出来ないな。
で、前から欲しかった司淳氏のイラスト本を入手すべく、初めて建物外の列に並ぶ。スクリーントーンを買ったあとなんとなく企業スペースへ足を運ぶ。結局本日はこれだけで会場を後にした。
アキバ午後の部/晩餐会
その後再び秋葉原へと赴き、仕事用にShadeのデータ集やらを購入。なんだかんだで1時間ほどうろうろしたあと東京駅待ち合わせでやぶの先生主催の晩餐会に出席。丸テーブルをぐるぐる回す豪華中華料理だ。
そしてところで皆さんはピータンご存じだろうか。色といい、雰囲気といい、何もかもが食欲を削ぐ見かけなので私も食べたこと無いだが、このピータンとビールを一緒に食べると殺人的マズさになるかどうか、ということで随分ともめた。そこまで言われると試したくなるのが人の性、モノは試しに頼んでみることにした。
結果。ピータンだけななら特別おいしくもマズくもない。でも、付け合わせのネギといっしょに食べるとこれはイケる。しかし、ビールを一緒に飲むと、何やら苦さやエグみだけが広がって何ともいえない後味の悪さにになることが判明。こうしてピータンのそのものがマズいという濡れ衣は晴らされたのであった。おめでとう、君は文字通りの珍味だピータン!
売り子でGO
12日。6時に起きて宿舎を後にし有楽町へ。吉野家で豪華けんちん定食を掻き込み、地下鉄有楽町線で新木場へと向かう。ゆりかもめは新橋駅工事中のため何やらややこしいことになっているらしく、またTWR経由にしても京葉線を使うほうが安上がりなのだが東京駅でアホほど歩くのがイヤ、ということで地下鉄でのアクセスとなった。
CGの島でしかもお誕生席ということで売上げは好調、初めて黒字となった。オレの本も持ち込み分も全部完売。ほぼ1日売り子だったので、買ったのは結局知り合い2組のCG集のみ(しかもひと組はオレ自信の脳がしんでいたのでめちゃめちゃ愛想無しだった。けろさんすみません)。徘徊する気力は既に無かったが、明日はもっとひどいことになると予想できたので今から家に帰りたくなる。
スペースは大通り沿い、かつ隣は完売ということで知り合いが溜まるわ溜まるわ、撤収前には10人以上が屯する大所帯となった。
そんなこんなで3時をまわり、北関東組を残して会場を後にし、上野駅集合でゲーセンに繰り出すことになった。
こんなところで
帰り。TWRが新木場のホームが混乱している関係で改札制限がかかっており、随分混雑していた。そんな中カートを引いて(そう重くはないがこのほうが楽なので)うろうろしてたら、偶然勤務先の外注デザイナーさんが。来るとは聞いていたけど、こんなとこであうとは思わなかった。帰りのきっぷが無い、とううことで初日に買いだめしていた分から1枚を売却、さらに新木場駅でもJRのイオカードを売却。そういえば、最近マトモにきっぷを買って電車に乗っていない。特にコミケに行くひと、どーせ都内とかうろうろするんでしょ?イオカードと地下鉄のプリペイド(来年からはもっと便利になるぞ)は空いてる駅で買っとくと便利だぞ。
初DDR
アメ横にあるゲーセンで初めてまじまじとDDRのプレイを見物する。ケータイは持っとらん、音ゲーもやったことないと我が道を独走するオレだが、話のネタに1プレイ。同行の強者たちのプレイを見ていたこともあってか、まるっきり初めてにしては上出来という評価を頂いた(肩で息をしとったけど)。ま、ビギナーズラックというやつで次やったらこうはいくまい。その後飲み屋で仕事がどーのこーのと意外なほど普通な話題で盛り上がる。結局10時ごろに散会。「明日一晩大変なヤツが最後まで残ってどーすんの」とか言われたが、楽しいんだから仕方がない。明日がなければ朝までうなりに行きかねない雰囲気だった。
そして戦場へ
13日、雨。5時にセットした目覚ましよりも早く起床し、ホテルをチェックアウトして昨日と全く同じ経路で会場へ。土砂降りではないが風があり、ちょっとした嵐のようになっていた。Tシャツに半パン、サンダルだからこのまま泳いでも気にならない(イヤだけど)格好だったので気にはならなかった。しかし、東館入場は信号で引っかかるためすごい行列が出来ており、駅を出てから入場するまでしっかり1時間かかった。途中カートを足にぶつけて少し痛む。ふええ。
山
会場に入り、自分のスペースへと向かう。そこで目にしたのは、明らかに過搬入の段ボール箱の山。委託分を持って行ってもらったり、また持って行ったり、2箱ほど開けて全部テーブルの上に並べたりして少しばかりへったものの、それでも島サークルとしては異常な量。実はこの量自体がネタ扱いで、さらに余ったら余ったでもっとネタなのであった。雨ということで外のシャッターが総べて閉じられており、外周の外向けサークルの行列が屋内に並ぶとするととんでもなく混乱するのは想像できるが、開場前になると風雨が弱まったせいかシャッターも開けられた。これで混乱はしないだろう、と思ったのだが。
手伝いをお願いした御三方のうち、ビキニの水着で来てくれるはずだった(ウソだが、二日目は黒のチャイナだった)女性が体調不良でダウン。結果論ですが、今回の状況では無理してくるとシャレにならないことになるのは明らかでした。
開戦
10時、いよいよ戦いは始まった。
つい数分前までは静かだったのだが、どこから集まって来たのかいきなり行列が出来た。うちのスペースに。
最初の行列は10分ほどで切れたが、、その後は完売が出始めるまで行列が全く切れることはなかった。一時は島端の並み居る大手ほど伸び、通路の2/3を塞いで通行に支障が出始め、混雑担当のスタッフが張り付く始末。まさかオレ自信が声を張り上げて行列整理をすることになろうとは夢にも思わなかった。「念の為に」用意したカバー加工した見本誌と最後尾看板に本当に出番があるとは。スタッフの方にそろそろ行列折ったほうがいいかなとか相談していると行列は短くなっていくのだが、すぐまたズルズルと伸びていく。
乱戦
実際、ここまで人が来るとは全く予想していなかった。息をつくヒマが全くない。日鉄連からの応援でなんとか交替で休憩できるようになったが、応援がなかったら誰か死ぬだろうな(笑)。とにかく、補充しても補充しても補充しても見る間に減っていく。1時間ほどでテーブル下に入り切らなかった箱はすべて無くなり、
正午頃には新刊より控え目に搬入していた既刊が完売、2時ごろには自前スペース搬入分がすべて底をつき、委託に出していた分を急遽引き上げにかかる始末であった。
うちの本の売れ方の特徴として、立ち上がりは悪いが後からドカンと来る「どっかんターボ」ということがある。同じ人が何度も買いに来る。持って帰って仲間に見せたら「買ってこい」とか言われるそうな。
カフェテリアで読んでたら後ろからどこで売っているのか聞かれただとか、さらに準備会の控え室に持ち込まれて「買ってこい」指令が出たりとか(それで買い出しに来たのが勤務先OGの知り合いだったり。まさかスタッフやってるとは知らなかったぞ、Oさん)。よーするに売ってからが恐いわけで、イベントに出すようになって4回目になるのにいまだに部数が読めないのはそういうこともあるわけで。
通販で買っていただいた方から差し入れを頂いたり、感想などを聞かせてもらったのは嬉しいんですが、3の位のかけ算が怪しくなるほどテンパっていたもので、誰が来てくださったのかほとんど覚えていません。ごめんなさいm(__)m
終戦
各委託先からのネズミ輸送により断続的に販売をくり返してきたが、3時をまわると補給も途絶え、弾薬も底をつきはじめる。比較的空いてきたので出歩くくらいの余裕は出来たのだが、完全にエネルギー切れで動き回る気力はもはやカケラもなかった。ということでいよいよもって撤収となるわけだが…なんか荷物、来る時よかめちゃめちゃ重量増えてるぞ。なんでやねん。撤収中にも来る人がチラホラ。
やっぱしここか
いろいろ応援をしてもらった日鉄連にも挨拶に行き、会場を後にする。文字通り精も根も尽き果てたので、1本ずつ電車をずらして座席に座る。地下鉄に至っては降りる駅まで5駅くらいなのに本気で寝てしまった。
有楽町でコインロッカーから一旦荷物を出し整理をするが、300円のロッカーでは容量ギリギリにまで荷物が増えていた。押し込むのにメチャクチャ苦労する。
さて、晩飯はもうアンミラで決まりである。行くたびに虚しくなるが、アンミラである。品川で手伝ってもらった二人と待ち合わせ、アンナミラーズへ。
そこでなんでアンミラが地方(関西)に出てこないか話題になったが、ひとつの推論が浮かんだ。 というのも、関西とりわけ大阪では食べ物に対する評価は非常にシビアで、高くて美味いのは当たり前、安くて美味い店を知っていることがある意味ステータスになる。ということで、いくらウェイトレスの制服がアレでも、高くてマズいアンミラでは関西で生き残るには見物料込みのプレミア価格を捨てるか、料理の質をホテル並に上げるか、ウェイトレスの質か露出度を上げるしかないのである。他の地方にしてもこの価格設定では集客できない可能性もあり、また首都圏に比べて絶対的に人口が少ないとくればリスクは大きいだろう。ようするに、アンナミラーズは首都圏でしか生き残れないのではないだろうか。ま、関西にはアンミラより健全な(どーゆー意味だ)神戸屋レストラン、神戸屋キッチンがあるのでオレはどっちでもいい。
今日手伝ってもらった内の一人の彼女も合流し、どーでもいいことで盛り上がる。しかしながらオレの帰りの時間もあり(地元なら気にならないが、今日帰るとすれば8時ごろがタイムリミットのはずなので)
早々におひらき。有楽町へで荷物を引き上げ東京駅へ。なんか、来た時の倍くらいの重さになっている。
帰還
普段なら指定席で楽に帰るのだが、今回は自由席にした。すぐに姫路行きのひかりがあったが、このバテ具合で爆睡して寝過ごす恐れもあるので30分後の新大阪行きのひかりにした。たしかに新横浜からは寝に入ったが、掛川あたりでしっかり目が覚めてしまいあとはずっと外を眺めていた。例年なら明日から仕事〜とかなのだが、今年はまだ3日休みがある。のんびりできるかと思ったが、これからまだ仕事がある。どうも落ちつかないお盆休みだ。
|